この間、アメリカの地下鉄に乗った時にホームで二胡の演奏をしていたおじさん(アメイジンググレイスとか二胡で引いてます)ですが、ああいったところで働いている人はどういいうルーツがあるのか興味をもったので調べてみました。
参考にした資料は香港のフェニックスTVが制作したドキュメンタリー「唐人街」(チャイナタウン)です。この作品は海外で生活する中国人・華僑にスポットをあてたもので15年程前のドキュメンタリーです。(全30話)。人口移動や(中国の)移民政策を研究している方にとっては重要な資料です。興味のある方は調べてみてください。全編中国語ですが、中国語字幕がついているので中国語が全く離せなくとも何となく理解できます。
ちなみに、日本で活躍する中国人として、歌舞伎町の水先案内人・李小牧氏(旧民主党から新宿区議選でて落選した人)や外国人初の行政書士となった女性が取り上げられています。
話はかわりますが、日本もこういうドキュメンタリー作るとめちゃくちゃ面白いと思うんですけどね。「ええ!こんな秘境に住む日本人」みたいにとりあげるんじゃなくて、日系人や日系移民のたどった道という内容もふまえつつ、アメリカで活躍する日本人医師や、ミャンマーで仏門に入った日本の僧侶をとりあげたりしたら、少なくとも私は全部みちゃいます笑
さて、本題に戻りますが、こうした地下鉄で二胡をひいてる中国人というのは、もともと中国で二胡の演奏家として中国の楽団で活躍していた人とのことです。その活躍が認められて、アメリカに公演にいった際にこの機会を逃がしたらもうアメリカには戻れないと考え、アメリカに不法移民として滞在しているとのことです。
なるほど、だから企業で働かずに二胡弾いてチップもらっているんですね。先日、地下鉄でみたおじさんのチップ箱には、少なくとも紙幣が30枚入っていたんでこれで生活できるんでしょう。
15年ほど前のドキュメンタリーなので、そのおじさんかどうなったか消息は分かりませんが、今もそういった方が存在していることを考えると、アメリカは、まだまだ不法移民にやさしい国なのかなって思っちゃいます。(私が先日ホームでみかけたおじさんは不法移民かどうかの確証はないですが、企業で働けない人の生活手段として、地下鉄で二胡をひく人は今後も存在するのでしょう。)