みなさんご機嫌いかがでしょうか。今日は海外在住者や帰国子女にとって馴染み深い言葉である出羽守の語源について調べてみました!
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出羽守とは?
出羽守の読み方
初見だと私もなんと読めばいいかわからなかったのですが、『でわのかみ』と読むのが正しい読み方です。
出羽守の用例
たとえば、海外では○○(よい言葉)だけど、日本では☓☓(悪い言葉)で、だから日本は遅れていると指摘する人のことを揶揄して使われることもあります。こちらがよく言われるようになったのは戦後からです。インターネット上で出羽守というワードで検索かけてみたところ、20世紀末(1999年)には既に出羽の守が「海外上げ、日本下げ」の用法で使われていることが分かりました。
個人的なイメージですが、twitterでよくそのようなことをつぶやいている海外在住者(特に欧米圏に住む日本人女性、しかもバリキャリの方)に使われているのかなと(今は昔より改善されつつあるけど、一昔前の日本は)能力のある女性がバリバリ働いても、男性と同じような待遇を受けられるとは限らなかったことから、優秀な女性は海外(あるいは日本の外資系コンサルなど)に飛び出てバリバリ働いたので、日本に感じる想いも人一倍あるのかなと。それでいろいろと指摘してしまうと、出羽守と呼ばれてしまうこともあるのかなと。出羽守と呼ばれてしまう方の意見も、出羽守と呼んでしまう方の意見も両方わかるだけに難しい問題ですね。。
出羽守と呼ばれてしまう心理
ただ、海外上げ、日本下げが続くとマウントとられているように感じてしまう人もいるでしょうから。それと、海外にも正の面だけでなく、負の面もありますから、そこをさっぴいて考えなきゃいけないこともありますしね。世の中、ユートピアなんてどこにもないですからね。パリ症候群(花の都パリという憧れを抱いていたけど実際に行ってみたら思ったより街が汚くホームレスも闊歩していて幻滅した)なんてのが一つの例です。ニューヨークだって活気はあるけれど、やっぱり街の汚さは目立ちますしね。
また、海外の都市部(例えば、アメリカのニューヨークやベイエリア)ばかり見ていて、地方(アメリカ南部や中西部)の例は無視してアメリカを語るなんて例もありますから、一つの国とっても地域で大きく特徴は異なるので、あまり大きな主語を使わないように気を付けたいものですね。
他業界・他業種に使われる例も
他にも、他業界・他業種に対しても出羽守は使われることもあります。たとえばIT業界でしたら、Web系ではこんな優れたツールを使っているけど、SES・SIerではこんな時代遅れなツールを使っているからだめだ、みたいな言説ですね。私もつい使ってしまうだけに、安易なレッテル貼りは避けたいと思います。それぞれの業界で必要とされるスキルや能力は異なりますからね。(たとえば、SIerの場合、老若男女含めて社員のみなさんが使いやすく簡単に管理できるツールを導入するって言う場合ですと必ずしも最新のツールを使うことが最適解とは限らずレガシーツールを使うのが最適解につながることもあります。)他に就労の面から見ると、SESやSIerは文系でIT関係未経験の人にも広く門戸を開いていて研修なども比較的充実していますからね。(料理で例えると一部の人しか食べられない超高級料理か、多くの人にとって親しみやすい家庭料理か程の違いがあって甲乙はつけれないんですよね。)また、そもそもIT業界自体かなり幅広く様々な方が携わっているので一概にこれはよくて、あれはだめなんて言い切れませんので、他業界・他職種を悪く言うのはあまりよろしくない傾向かなと思います。社会にとって必要だからこそ、その職種が存在するのですからね。
『出羽守』にならないようにするには?
ある事柄と他の事柄を比較する場合、えてして隣の芝生は青く見えるものですので、他の事柄の長所だけ見るのではなく短所も合わせて考えると出羽守にはなりにくくなるのかなと思います。たとえば国家間の比較を行う場合、北欧は長所として福祉が充実して高福祉という点でもてはやされていますが、短所としては福祉に対する高負担(税金等)があげられますよね。高福祉だけピックアップするととてもすばらしいように思えますが、短所に目をむけると必ずしも手放しで喜べるとは限りません。