【書評】岡崎京子さんの「pink」を読みました!【オススメ】

 

みなさんご機嫌いかがでしょうか。私の好きなマンガ家の一人である岡崎京子のマンガ「pink」について今日はご紹介します!まずは簡単に岡崎京子さんについて紹介します!

岡崎京子とは?

1980年代~90年代に活躍したマンガ家で代表作に「リバーズエッジ」、「ヘルタースケルター」。人気絶頂期に交通事故に遭い現在は休筆中。オザケンの親友で下北沢生まれということもあり、下北沢や駒場東大がよく作品に出てくる。

岡崎京子の主要作品

「リバーズエッジ」は二階堂ふみ、「ヘルタースケルター」は沢尻エリカ主演で映画化されたこともあり、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

 

岡崎京子と安野モヨコの関係

飲酒運転の車による交通事故に巻き込まれ、現在は事実上、マンガ家としての活躍が難しくなっておりますが、彼女のアシスタントだった安野モヨ子をはじめ、その系譜は着々と受け継がれています。(ちなみに私は安野モヨ子のマンガも大好きです。『ハッピーマニア』はとてもよくできた漫画なのでおすすめですね。)

pinkのあらすじ

このマンガのあらすじについて簡単に述べると、OLのユミがワニを飼っており、その餌代がばかにならないのでOLと夜の仕事の二足の草鞋を履くってはなしです。(文字に起こすと変な話ですね)ある日、継母の男版妾である東大の男の子ハルヲ君(オザケンがモデル)に出会うというボーイミーツガールなストーリーですね。

ワニの隠喩

このワニっていうのが、なんなのかと思う人もいるかもしれませんので、私見を述べると、ワニはユミの現実逃避の対象(あるいは、ユミの心の代弁者)なのではないかなと思います。普段は抑圧されて、できないこともワニならしてくれるっていう感じでしょうか。この現実逃避はキーワードになっていて、本作の終盤では南の島へ行くという言葉がしょっちゅうでてきています。

小説家志望の彼氏であるハルヲの小説が文学賞に入賞し、多額の賞金が手に入ったことで、ある種「棚ぼた」で現実逃避できる切符を手にするのですが、(退屈な)現実(に対する)逃避をせず、現実を受け止めてこそ、彼女は次のステップに進めたのではないかと思います。(作者にはその後どうなったのかについても書いてほしかったです。参考にしたいです。切実に笑)

テーマは『愛と資本主義』

結末を書くとネタバレになってしまうので書きませんが、本作品のテーマは愛と資本主義で、作者があとがきで引用している「すべての仕事は売春である」という言葉が印象的です。お金のために働くっていうと夜の仕事だけがことさらピックアップされがちですが、どんな仕事でも自分の時間ややりたいことを犠牲にして労働力を提供しているから、この行為は夜の仕事とそんなにかわらないっていう意味だと解釈しています。このことにユミも気づいているからこそ、それほどためらいもなく夜の仕事を続けられるのでしょうね。

ちょっと小ネタになりますが、ユミの彼氏となるハルヲって、このモデルは完全にオザケンですね。彼の通っている大学も見た目まんま東大だし。岡崎京子は下北出身なので井の頭線にのって、駒場東大とかよく行ってたんでしょうか。

他作品にも岡崎京子のオマージュが

あと、安野モヨ子のハッピーマニアや闇金ウシジマくんを最近みていてもところどころにこれは岡崎京子のオマージュじゃないかなって感じてしまう部分があるんですよね。

このように、現在でも脈々と受け継がれている系譜のパイオニアに当たる方だと思うのでぜひ読んでみてください!

~追記~
・雑誌に連載されていたころは、かなり違う結末だったみたいなんで、国会図書館行って読んでみたいなって思います。->最終話が単行本で書き足されたようですね。

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