サイエンスコミュニケーターと学問の厳密性について

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みなさんご機嫌いかがでしょうか。今日は春休みで図書館もジムも開いていなかったので仕方なく家に閉じこもっていました。データ構造やc++の勉強を少しはできたんでよかったです。

さて、今日はサイエンスコミュニケーターのお話について少しさせていただければと。サイエンスコミュニケーターとは、専門用語が多くとっつきにくいサイエンスのトピックについて一般の方にもわかりやすく伝える方を指します。

プロフェッショナルの領域の会話にとどまることなく、今まで学んだことのなかった一般の方々にもアウトリーチを広げていくことはとても意義深いですし、これからもこの風潮はますます増していくのではと考えております。※個人的にもこの機運は続いていけばいいと思っています

ところが、このサイエンスコミュニケーターには問題点があって、時としてわかりやすさを重視する上で学問的な厳密性を欠いてしまうということがあるのです。

また、サイエンスコミュニケーターの方自身がそれほどその分野に詳しくないにも関わらず、流行りの学問分野にのっかって、(たとえば、他分野を学ばれていた方がAIの専門家として話すことで、)非常に影響力を持つということもあります。

一般に読者・視聴者はその分野にそれほど明るくはないですから主張の粗に気づくことができず、サイエンスコミュニケーター自身もそれを承知の上で時に厳密性を欠いた発言をすることがあります。

しかし、こういった風潮は専門家にとってはたまったものではありません。というのも、厳密性を欠いた学問的主張はミスリーディングを導くことがあり、しかも専門家よりサイエンスコミュニケーターの方が発信力、政治力が強いこともざらにあることから、野放しにしておくと自身の首を絞めることにもつながりかねないからです。たとえば、実は知識の乏しい方が日本のAI分野の第一人者のていで発表を行い、それが日本のAI界の主流意見として海外に紹介されたら、日本のAI界どうなっているんだって思われちゃいますし、業界の信用を毀損しかねないですよね。

ではどうすればいいのかというと、やはり専門家自身がサイエンスコミュニケーターにお株を奪われないよう、自身も一般向けのアウトリーチの発信を強化する必要があるということです。つまりきちんとした専門知識を持つものがサイエンスコミュニケーターになるということです。

狭い業界でなかなか言い出しづらいこともあるかと思いますが、だれかが声を挙げることが業界の将来につながると感じたまでです。



偉そうなこと言いましたが、落合先生は発信力・業績ともに優れている稀有な方だと思います。私もこの方をロールモデルとできたらと。

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